◆底びき網漁業とは
底びき網漁業とは、漁船から伸ばした曳き綱(ワイヤー等)に連結した漁網を曳航し、漁獲を行う漁法です。
◆底びき網漁業の種類
底びき網漁業には、沖合底びき網漁業、以西底びき網漁業、遠洋底びき網漁業、小型機船底びき網漁業等があります。
本会の正会員及び准会員に所属する漁船は、農林水産大臣許可漁業である沖合底びき網漁業、以西底びき網漁業及び遠洋底びき網漁業の3種です。
◆底びき網漁業の操業形態
底びき網漁業の操業形態は次のように分類されます。
操業方法 | 漁業種類 | 主な根拠地 | |
---|---|---|---|
2そう曳き 操業概念図 |
1つの漁網を2隻の漁船が一定の間隔を開け、並んで曳航する漁法 |
沖合底びき網 以西底びき網 |
岩手県(宮古市等) 島根県(浜田市等) 山口県(下関市等) 長崎県(長崎市) |
1そう曳き (トロール) 操業概念図 |
網口を広げるための網口開口板(オッターボード)を網口両端に設置し、1隻の漁船により漁網を曳航する漁法 |
沖合底びき網 遠洋底びき網 以西底びき網 |
北海道(釧路市等) 宮城県(石巻市等) 福島県(相馬市等) etc.(太平洋沿岸) |
1そう曳き (かけまわし) 操業概念図 |
引き綱・漁網・引き綱の順に◇型に投入した後、2本の引き綱を漁船に固定し曳航する漁法 |
沖合底びき網 | 北海道(釧路市等) 青森県(八戸市等) 兵庫県(美方郡等) etc.(日本海沿岸) |
◆底びき網漁業の漁獲量
底びき網漁業の漁獲量は次のようになっており、食糧生産に極めて重要な役割を果たしています。
漁業種類 | 年次 | 漁獲量 | 海面漁業全体の漁獲量に 占める割合 |
---|---|---|---|
沖合底びき網 (1そう曳き) |
平成20年 平成21年 平成22年 |
371,873トン 332,048トン 306,948トン |
8.50% 8.01% 7.40% |
沖合底びき網 (2そう曳き) |
平成20年 平成21年 平成22年 |
32,347トン 29,415トン 39,608トン |
0.74% 0.71% 0.96% |
以西底びき網 | 平成20年 平成21年 平成22年 |
8,327トン 6,727トン 5,467トン |
0.19% 0.16% 0.13% |
遠洋底びき網 | 平成20年 平成21年 平成22年 |
77,965トン 49,314トン 69,384トン |
1.78% 1.19% 1.67% |
※ 平成22年漁業・養殖業生産統計年報(農林水産省統計部)より
◆底びき網漁業の漁獲物
底びき網漁業の漁獲物は主に海底付近に生息している魚類(スケトウダラ、カレイ類、アンコウ、アカムツ等)や甲殻類(ズワイガニ、ホッコクアカエビ(アマエビ・ナンバンエビ)等)です。漁獲対象種は、海域によって異なるので、詳細はページ左側の「主な漁獲物」からご確認ください。